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機械魔術Fes.ブログ「KISS XXXX イメージアルバム」というオムニバスCDの話 2

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私は昔、「KISS XXXX イメージアルバム」というオムニバスCDを作りました。
これは漫画家楠本まきさんの同名代表作品の、文字通りイメージアルバムです。
その話の続きを書きます。

 

私が1988年頃にやっていたイベント「東京サイバーパンク」に興味を持ってくれた漫画家楠本まきさんからKISS XXXXのイメージアルバムの制作をお願いされました。

 

当時私は仲間と自主レーベルをやってましたが、時代は丁度アナログ盤の終わり頃でCD制作は未経験、本作が私が関わる初のCD作品だったと思います。

楠本まきさんからお願いされた内容は、制作から販売迄の全てでした。CD商品も初、オムニバスアルバムの制作も初、制作費もこれまでの10倍…もしかしたら20倍近くかかる見込みでした。特に資金的にまるで手が届かず、これ迄のリリース形態から離れた所で考える必要を感じました。

そこでインディーズレコード会社の最大手のUKプロジェクトと共同で制作をやる事にしました。共同と言うのは言い過ぎで、実作業的には私はだいぶ役に立たず、楠本さんの希望を私が受け、大枠を決めて後はUKPにおんぶに抱っこ、かなり助けてもらいました。

 

さて、楠本さんが収録を希望したバンドの事を書いておきます。
Mother Goose、ANTENA、DIP THE FLAGの名前が出たのは頷けました。線が細く、白と黒で描かれたゴシックやパンク的な様相の楠本まき作品に出て来るキャラクターと彼等はとてもダブります。
当時私がやっていたバンドのアルルカンも誘ってくれました、ありがとうございます。

そこまでの流れから意外だったのが「割礼」の名前でした。ファッションは楠本作品とは違いますが、よく考えればあの頃の割礼の歌詞やメンバーの仙人と云うか浮世離れした感じは楠本作品の空気感の方でとてもマッチしていて合点が行きました。
もう一つ意外だったのが「さかな」でした。が、浮世離れ感は割礼と同じレベルに振り切っていてこれも合点が行きました。
解散したANTENAのメンバーを元にGult Depが結成したり、Scullaを提案させて頂いたりして最終的な収録バンドのラインナップはこの様になりました。

 

1 Mother Goose – Hole To Hole
2 Gult Dep – BPM117
3 さかな – レインコオト
4 Sculla – Beyond The Door
5 Arlequin – カラス
6 Dip The Flag – Waiting For The Man
7 割礼 – ゲーペーウー